猫が夜中に鳴いてうろうろするのはなぜ?原因と落ち着かせる方法を解説

猫の行動

夜になると猫が大きな声で鳴いたり、部屋の中をうろうろ歩き回ったりすることがあります。

昼間は落ち着いているのに、なぜ夜中だけ鳴くのか分からず、睡眠不足に悩んでいる方もいるのではないでしょうか?

猫が夜中に鳴いてうろうろする原因には、運動不足や空腹、発情、環境の変化、加齢や体調不良などが考えられます。

この記事では、猫が夜中に鳴いてうろうろする理由と、家庭でできる対策、動物病院へ相談した方がよい症状を解説していきます。

この記事を読むとわかること

  • 猫が夜中に鳴いてうろうろする主な原因!
  • 年齢や状況に合わせた夜鳴き対策
  • すぐに動物病院へ相談すべき危険な症状

猫が夜中に鳴いてうろうろする主な理由

猫が夜中に鳴きながらうろうろするのは、単なるわがままではなく、猫本来の活動リズムや空腹、退屈、周囲から受ける刺激、生活環境への不満などが関係している可能性があります。

猫は夜行性と思われがちですが、正確には明け方や夕暮れの薄暗い時間帯に活発になる「薄明薄暮性」の動物で、その本能が室内で暮らす猫にも残っています。

夜中の行動を落ち着かせるには、鳴き声だけを止めようとするのではなく、猫が何を求めて歩き回っているのかを見極めることが大切です。

昼間に寝すぎて体力が余っている

猫は一日の多くを眠って過ごす動物ですが、昼間にほとんど体を動かさず長時間眠っていると、飼い主が寝る頃になっても体力が十分に残り、部屋の中を歩き回ったり、突然走り出したり、大きな声で鳴いたりすることがあります。

特に完全室内飼いの猫は、外で暮らす猫のように獲物を探す、縄張りを巡回する、危険を避けるといった行動をする必要がないため、生活環境によっては運動量や刺激が不足しやすく、昼間に蓄えたエネルギーを夜中にまとめて発散することがあります。

若い猫や活発な性格の猫ほど体力が余りやすいため、日中に一人で遊べるおもちゃを用意したり、上下運動ができるキャットタワーを設置したりして、眠る時間と活動する時間の偏りを減らすことが夜間の落ち着きにつながります。

お腹が空いている

夕食から朝食までの間隔が長い家庭では、猫が夜中や明け方に空腹を感じ、ごはんを求めて鳴きながら飼い主の寝室やフードを置いている場所の周辺をうろうろすることがあり、毎日ほぼ同じ時間に鳴く場合は食事の間隔が関係している可能性があります。

猫は一度に大量の食事を取るよりも、少量ずつ複数回に分けて食べる習性を持っていて、夕方の早い時間に一日の最後の食事を済ませると、深夜から早朝にかけて空腹になりやすく、飼い主を起こせば食べ物がもらえると学習することもあります。

空腹が原因と考えられる場合は、一日の適正な給与量を超えない範囲で夕食を数回に分けるほか、自動給餌器を利用して夜間や早朝に少量を与える方法もありますが、食欲が異常に強い、体重が減っている、水を飲む量が増えたといった変化がある場合は病気の可能性も考える必要があります。

飼い主に遊んでほしい

日中に留守番をする時間が長い猫は、飼い主が帰宅した後や就寝した後に遊びや触れ合いを求め、寝室の前で鳴く、布団の周囲を歩く、おもちゃを運んでくるなどの行動を見せることがあり、猫にとって夜中が飼い主と関われる貴重な時間になっている場合があります。

夜中に鳴くたびに飼い主が起きて声をかけたり、おもちゃで遊んだりすると、猫は「鳴けば飼い主が反応してくれる」と覚え、その行動を繰り返しやすくなるため、要求に応える前に日中や就寝前の触れ合いが足りているかを見直すことが重要です。

猫との遊びには、猫じゃらしなどを使って獲物を追う、飛びつく、捕まえるという流れを取り入れ、最後にきちんと捕まえさせて満足させることが効果的で、就寝前に適度な運動と満足感を得られると、その後は毛づくろいや休息へ移りやすくなります。

外にいる猫や物音が気になっている

窓の外を歩く猫や野生動物、車のライト、人の足音、風で物が動く音などが気になり、猫が警戒しながら部屋の中をうろうろしたり、窓や玄関に向かって鳴いたりすることがあり、人には聞こえにくい小さな音や気配にも猫が反応している場合があります。

特に縄張り意識が強い猫は、自宅の庭や窓の近くに見知らぬ猫が現れると、自分の生活空間へ侵入されると感じて興奮し、低い声で鳴く、しっぽを大きく振る、窓辺を何度も往復する、外へ出ようとするといった行動を見せることがあります。

特定の窓や玄関付近で夜鳴きが起こる場合は、カーテンや目隠しシートで外の様子を見えにくくするほか、窓を閉めて音やにおいの刺激を減らし、猫が落ち着いて休める静かな場所を用意すると興奮を抑えやすくなります。

トイレや室温に不満がある

トイレが汚れている、猫砂の種類や量が好みに合わない、トイレの置き場所が騒がしいといった不満があると、猫は排泄場所を探しながらうろうろしたり、飼い主に気づいてもらうために鳴いたりすることがあり、多頭飼いではほかの猫を警戒してトイレに入れない場合もあります。

また、猫が眠る場所の温度が暑すぎる、寒すぎる、エアコンの風が直接当たる、寝床が湿っているなど、室温や寝床に不快感がある場合も、快適な場所を探して夜中に移動を繰り返すことがあり、季節の変わり目には寝床の環境を細かく調整する必要があります。

夜鳴きが始まったら、まずトイレの汚れ、水の残量、室温、寝床の状態を確認することが基本です。

ただし、何度もトイレへ行くのに尿が出ない、排泄時に鳴く、口を開けて呼吸する、落ち着かず姿勢を頻繁に変えるといった様子が見られる場合は、単なる環境への不満ではなく痛みや体調不良が隠れている可能性があるため、早めに動物病院へ相談してください。

子猫が夜中に鳴く理由

迎えたばかりの子猫が夜中に鳴く場合は、母猫やきょうだいと離れた寂しさ、新しい環境への不安、空腹、寒さなど、心身の負担が重なっている可能性があります。

特に幼い子猫は自分だけで気持ちを落ち着かせることが難しく、周囲が静かになる夜間に不安が強まり、飼い主を探すように鳴いたり、寝床の周辺を歩き回ったりすることがあります。

子猫の夜鳴きを落ち着かせるには、叱ったり無理に黙らせたりせず、安全で暖かい環境を整え、少しずつ新しい生活に慣れさせることが大切です。

母猫やきょうだいと離れて寂しい

子猫は母猫やきょうだいと寄り添って眠り、体温やにおい、心音、鳴き声を感じながら安心して過ごしていたため、突然一匹で新しい家庭へ移ると、夜の静けさの中で強い寂しさを感じ、仲間を呼ぶように大きな声で鳴き続けることがあります。

昼間は飼い主の動きや生活音に気を取られていても、照明が消えて周囲が静かになると、自分だけが取り残されたような不安を感じやすくなり、寝床から出て人の気配を探したり、飼い主の寝室の前まで移動して鳴いたりする場合があります。

寂しさを和らげるには、子猫が安心できる小さな寝床を用意し、飼い主や以前の生活場所のにおいが付いた安全な布を入れる方法が役立ちます。

ただし、糸や飾りが付いた布、かじると中身が出るクッション、低温やけどの危険がある暖房器具などは事故につながるため、子猫が口に入れても危険がなく、体を伸ばしたり離れたりして温度を調整できる環境を選ぶことが重要です。

新しい家に慣れていない

猫はにおいや物の配置を手がかりに生活空間を把握する動物なので、見知らぬにおい、家具、生活音、人の気配に囲まれた新しい家では、どこが安全なのか判断できず、警戒しながら夜中に歩き回ったり、不安を訴えるように鳴いたりすることがあります。

迎えた初日から家全体を自由に歩かせると、子猫には空間が広すぎて落ち着けない場合があるため、最初は静かな一室に寝床、食器、水、トイレ、隠れ場所をまとめ、安心して過ごせる範囲を小さく区切ることが大切です。

子猫が隠れているときに無理やり引っ張り出したり、何度も抱き上げたり、大勢の人が次々に触ったりすると不安が強くなるため、飼い主は近くで静かに過ごし、優しく声をかけながら、子猫の方から近づいてくるのを待ちます。

食事を取る、トイレを使う、毛づくろいをする、おもちゃに反応するといった行動が少しずつ見られれば、環境に慣れ始めている目安になりますが、数日たっても飲食や排泄がほとんどない場合は、早めに動物病院へ相談してください。

空腹や寒さを感じている

成長期の子猫は一度に食べられる量が少ない一方で、多くのエネルギーを必要としているため、食事の間隔が長いと夜中に空腹を感じやすく、ごはんを探してうろうろしたり、飼い主に食事を求めて鳴いたりすることがあります。

月齢や体重に合わない食事量では栄養不足になる可能性があるため、子猫用フードの表示や獣医師の指示を参考に一日の適正量を確認し、必要な量を複数回に分けて与え、就寝前にも食事を取れるよう調整することが基本です。

ただし、夜中に鳴くたびに追加で食事を与えると、鳴けば食べられると覚えて習慣化する場合があるため、決めた時間と量を守りながら、食欲が強すぎる、食べても体重が増えない、下痢や嘔吐があるといった異変がないか確認します。

また、幼い子猫は成猫よりも体温調節が未熟で、床からの冷気やエアコンの風によって寒さを感じると、暖かい場所を探して移動したり、不快感や不安から鳴いたりすることがあります。

寝床には柔らかく乾いた毛布を敷き、冷暖房の風が直接当たらず、暑くなったときには自分で離れられる場所を用意してください。

体が冷たい、元気がない、食事を取らない、震えている、呼吸の様子がいつもと違う場合は、単なる夜鳴きとして様子を見続けず、特に月齢の低い子猫では体調が急変することもあるため、速やかに動物病院へ連絡することが大切です。

高齢猫が夜中に鳴いてうろうろする理由

高齢猫が夜中に鳴きながらうろうろする場合は、単なる生活習慣だけではなく、視力や聴力の低下、睡眠リズムの変化、認知機能の低下、病気や痛みなどが関係している可能性があります。

年齢を重ねた猫は、以前と同じ環境で暮らしていても周囲の状況を把握しにくくなり、暗い室内で不安を感じたり、目的の場所が分からなくなったりして、夜間に鳴き続けることがあります。

高齢猫の夜鳴きや徘徊が増えたときは、年齢のせいと決めつけず、行動の変化や体調を記録して動物病院へ相談することが大切です。

視力や聴力が低下して不安を感じている

高齢になると視力や聴力が少しずつ低下し、暗い部屋では家具の位置や飼い主の居場所が分かりにくくなるため、不安から大きな声で鳴いたり、壁や家具に沿って歩き回ったりすることがあります。

特に夜間は周囲が静かで照明も少ないため、昼間には問題なく行動できている猫でも方向感覚を失いやすく、寝床や水飲み場、トイレまでの移動に迷って鳴く場合があります。

暗くなると鳴きやすい猫には、足元を照らす弱い照明を設置し、寝床からトイレや水飲み場までの経路を分かりやすくする方法が役立ちます。

家具の配置を頻繁に変えず、通路に物を置かないようにすると、視力が低下した猫でも記憶やひげの感覚を頼りに移動しやすくなり、夜間の不安や転倒の危険を減らせます。

生活リズムが変化している

高齢猫は若い頃よりも一度に長く眠れなくなり、昼夜を問わず短い睡眠を繰り返すことがあるため、深夜に目を覚まして活動し始め、飼い主を探したり、食事を求めたりして鳴く場合があります。

日中の運動量や刺激が減っていて長時間眠っていると、夜になっても十分な眠気を感じにくくなり、部屋の中を目的なく歩き回るように見えることがあります。

また、筋力や関節の動きが低下すると、若い猫と同じように遊ぶことが難しくなり、活動と休息のメリハリが失われやすいため、体への負担が少ない遊びや日光浴を日中に取り入れることが大切です。

無理に運動させる必要はありませんが、低い位置でおもちゃをゆっくり動かしたり、窓辺で外を眺められる場所を用意したりすると、日中の刺激が増えて夜間に休みやすくなることがあります。

認知機能の低下が関係している場合がある

高齢猫では、年齢に伴って認知機能が低下し、時間や場所の感覚が曖昧になったり、慣れている室内で迷ったり、理由が分からないまま不安を感じたりすることがあります。

認知機能の低下が関係している場合は、夜中に大きな声で鳴くほか、同じ場所を何度も往復する、壁や家具の前で立ち止まる、昼夜が逆転する、飼い主への反応が変わるといった行動が見られることがあります。

  • 夜中に目的なく歩き回る時間が増えた
  • 慣れた場所で迷うようになった
  • トイレ以外で排泄することが増えた
  • 昼間に眠り、夜間に活動するようになった

認知機能の低下は行動だけで判断できないため、似た症状を起こす病気がないか動物病院で確認する必要があります。

家庭では、生活時間や家具の配置をなるべく変えず、食事や就寝の流れを毎日一定にすると安心しやすくなりますが、急に抱き上げたり大声で叱ったりすると混乱が強まるため、穏やかに声をかけて誘導します。

病気や痛みを抱えていることもある

高齢猫の夜鳴きや徘徊には、関節炎による痛み、甲状腺機能亢進症、高血圧、腎臓病、糖尿病、尿路の異常など、治療が必要な病気が隠れていることがあります。

関節や腰に痛みがある猫は、寝姿勢が定まらず何度も立ち上がったり、寝床と別の場所を行き来したりすることがあり、段差を嫌がる、歩幅が小さくなる、毛づくろいが減るといった変化も見られます。

また、甲状腺機能亢進症では食欲があるのに体重が減る、落ち着きがなくなる、よく鳴くなどの症状が現れることがあり、腎臓病や糖尿病では水を飲む量や尿量が増える場合があります。

急に夜鳴きが始まった、鳴き声が以前と違う、食欲や飲水量、体重、排泄に変化がある場合は、早めに診察を受けることが重要です。

高齢猫は体調不良を隠すことがあり、夜間の落ち着きのなさだけが最初の変化として現れる場合もあるため、鳴いた時間、歩き方、食事量、排泄回数などを記録しておくと、獣医師が原因を判断する手がかりになります。

猫が夜中に鳴くときの対策

猫が夜中に鳴くときは、鳴き声だけを止めようとするのではなく、運動量、食事の時間、寝床、トイレ、外からの刺激など、猫が落ち着けない原因を一つずつ見直すことが大切です。

日中から就寝前までの過ごし方を整えると、猫が夜に休みやすくなり、飼い主を呼んで鳴いたり、室内をうろうろ歩き回ったりする回数を減らせる可能性があります。

夜鳴き対策の基本は、猫の欲求を日中や就寝前に満たし、夜間でも安心して眠れる環境を用意することです。

寝る前にしっかり遊ぶ

昼間に眠る時間が長く、十分に体を動かしていない猫は、飼い主が寝る頃になっても体力が余っていて、遊び相手を求めて鳴いたり、急に走り回ったりすることがあるため、就寝前に適度な遊びの時間を設けることが効果的です。

猫じゃらしやひも状のおもちゃを使う場合は、獲物が物陰から現れるように動かし、追いかける、飛びつく、捕まえるという狩りに近い流れを意識すると、単におもちゃを振り続けるよりも満足感を得やすくなります。

遊びの最後には猫がおもちゃを捕まえられるようにし、その後に少量の食事を与えると、狩り、食事、毛づくろい、休息という自然な行動の流れを作りやすくなります。

ただし、猫が息を切らしている、口を開けて呼吸している、足をかばっているといった様子が見られた場合はすぐに遊びを中止し、年齢や体調に合わせて短時間の遊びを複数回取り入れるようにしてください。

夕食の時間や量を調整する

夕食から翌朝の食事までの間隔が長いと、猫が深夜や早朝に空腹を感じ、ごはんを求めて鳴くことがあるため、一日の総給与量を変えずに夕食の一部を就寝前へ移す方法が役立つ場合があります。

一度に多く与えると食べすぎや肥満につながるため、フードの袋に記載された目安だけで判断せず、猫の体重、年齢、活動量、避妊や去勢の有無を考慮しながら、必要に応じて獣医師へ適正量を確認することが大切です。

決まった時間に少量ずつ与えたい場合は、自動給餌器を利用すると、飼い主を起こせば食事がもらえるという学習を防ぎながら、夜間の空腹を和らげやすくなります。

食欲が異常に強くなった、たくさん食べているのに体重が減った、水を飲む量や尿量が増えたという変化がある場合は、単なる空腹ではなく病気が関係している可能性があるため、食事の与え方だけで解決しようとせず動物病院へ相談してください。

安心して眠れる場所を用意する

猫は周囲を見渡せる高い場所、体を隠せる狭い場所、飼い主のにおいを感じられる場所など、自分が安全だと感じる環境を好むため、落ち着いて休める寝床を複数用意すると、夜中に居場所を探して歩き回る行動を減らせることがあります。

寝床はテレビや洗濯機の音が響く場所、家族が頻繁に通る場所、エアコンの風が直接当たる場所を避け、柔らかく乾いた敷物を使いながら、猫が暑いと感じたときに自分で移動できるように逃げ場も残しておきます。

高齢猫や視力が低下した猫には、寝床から水飲み場やトイレまでの通路を空け、弱い足元灯を設置すると、暗い室内で感じる不安を軽減しやすくなります。

新しく迎えた猫の場合は、最初から家全体を自由に歩かせるよりも、寝床、食器、トイレ、隠れ場所を一つの静かな部屋にまとめ、安心できる範囲を少しずつ広げた方が新しい環境へ慣れやすくなります。

トイレや水を確認する

トイレが汚れている、猫砂が湿っている、ほかの猫に邪魔される、食器の水が古くなっているといった不満があると、猫は排泄場所や飲み水を探して夜中に歩き回り、飼い主へ知らせるように鳴くことがあります。

就寝前には排泄物を取り除き、水を新しいものへ交換し、トイレまでの通路に物が置かれていないか確認すると、夜間でも猫が安心して利用でき、環境への不満による夜鳴きを防ぎやすくなります。

多頭飼いでは、トイレの数を猫の頭数より一つ多くすることを目安にし、それぞれを別の場所へ設置すると、猫同士の緊張や順番待ちを減らせます。

何度もトイレへ入るのに尿がほとんど出ない、排泄時に鳴く、陰部を繰り返しなめる、血尿が見られる場合は、尿路の病気や閉塞が疑われるため、特に尿が出ていないときは早急に動物病院を受診してください。

外からの刺激を減らす

窓の外に現れる猫、野生動物、車のライト、通行人の足音などが気になると、猫は縄張りへ近づく相手を警戒し、窓辺を何度も往復したり、低い声や大きな声で鳴き続けたりすることがあります。

特定の窓や玄関に向かって鳴く場合は、夜間だけカーテンを閉める、窓の下部に目隠しシートを貼る、寝床を窓から離すといった方法で、外の猫や動く光が見えにくい環境を作ります。

外からの音に反応している場合は、窓を閉め、室内に小さな環境音を流すと、突然聞こえる物音を目立ちにくくできることがあります。

猫が外の相手を見て強く興奮しているときに抱き上げたり、無理に窓から離したりすると、驚いて飼い主へ攻撃する可能性があるため、カーテンを静かに閉め、おやつやおもちゃを使って別の場所へ誘導しながら落ち着くまで距離を取ってください。

猫が鳴いてもすぐに反応しない方がよい場合

猫が夜中に鳴くたびに食事を与えたり、遊びに応じたりすると、鳴くことで希望がかなうと学習し、夜鳴きが習慣として定着する場合があります。

ただし、すべての鳴き声を無視すればよいわけではなく、最初にトイレ、水、室温、けが、体調などを確認し、安全上の問題がないことを確かめる必要があります。

健康上の異常がなく、食事や遊びを求める鳴き声だと判断できる場合は、鳴いている最中に要求へ応じず、静かになったタイミングで接することが大切です。

鳴けばごはんをもらえると覚えることがある

猫が夜中や早朝に鳴いたとき、飼い主がすぐに起きて食事を用意すると、猫は鳴き声と食事が出てくることを結び付け、同じ時間に繰り返し鳴くようになる場合があります。

最初は空腹がきっかけでも、何度か食事をもらううちに「飼い主を起こせば食べられる」という行動として学習し、次第に鳴き始める時間が早くなったり、声が大きくなったりすることもあります。

要求鳴きの習慣化を防ぐには、夜中に鳴いた直後ではなく、あらかじめ決めた時間に決めた量の食事を与えることが重要です。

夕食から朝食までの間隔が長い場合は、一日の適正な給与量を変えずに就寝前へ一部を移したり、自動給餌器を使って毎日同じ時間に少量を与えたりすると、飼い主の反応と食事を切り離しやすくなります。

一方で、以前より食欲が強くなった、食べているのに体重が減った、水を飲む量が増えたといった変化がある場合は、甲状腺や腎臓などの病気が関係している可能性もあるため、要求鳴きと決めつけず動物病院へ相談してください。

遊びの要求に毎回応えると習慣化しやすい

夜中に猫が鳴いたり、おもちゃを運んできたりした際に飼い主が毎回遊び始めると、猫は夜間を遊びの時間だと覚え、眠っている飼い主を鳴いて起こす行動を繰り返しやすくなります。

飼い主が声をかける、布団から手を出す、猫を追いかけるといった反応も、猫にとっては十分な注目や遊びになることがあり、叱ったつもりでも結果的に夜鳴きを強めてしまう場合があります。

遊びを求める夜鳴きには、日中や就寝前に十分な遊び時間を確保したうえで、夜中の要求には家族全員が一貫して反応しないことが効果的です。

ただし、長時間まったく構わないのではなく、猫が鳴きやんで落ち着いているときに優しく声をかけたり、決めた時間に遊んだりして、静かに過ごす行動の方が飼い主の反応を得られると学べるようにします。

夜中だけ無視していても、家族の一人が食事を与えたり遊んだりすると学習が続いてしまうため、対応方法を家族で統一し、寝る前の遊び、食事、消灯という流れを毎日なるべく同じにすることが大切です。

体調不良との見分けが大切

猫の鳴き声が要求によるものか、体調不良によるものかを見分けるには、鳴く時間や場所だけでなく、食欲、飲水量、排泄、歩き方、呼吸、姿勢、触られたときの反応などを合わせて確認する必要があります。

いつもと違う低い声や甲高い声で鳴く、落ち着かず何度も姿勢を変える、トイレへ繰り返し入る、特定の場所を触ると嫌がるといった様子がある場合は、痛みや病気を訴えている可能性があります。

急に始まった夜鳴きや、食欲・排泄・行動の変化を伴う鳴き声は無視せず、早めに動物病院へ相談してください。

特に尿が出ない、口を開けて呼吸する、何度も吐く、ぐったりしている、足元がふらつくといった症状が見られる場合は、緊急性が高いこともあるため、夜間でも対応可能な動物病院へ連絡する必要があります。

判断に迷う場合は、鳴いている様子を動画で撮影し、鳴き始めた時間、食事量、排泄回数、歩き方の変化などを記録しておくと、獣医師が原因を判断する際の手がかりになります。

動物病院へ相談した方がよい症状

猫が夜中に鳴いてうろうろしていても、日中は普段どおりに過ごしている場合は、生活リズムや環境への不満が関係していることがあります。

一方で、夜鳴きが突然始まった場合や、食欲、排泄、歩き方、鳴き声などに変化が見られる場合は、病気や痛みが隠れている可能性を考えなければなりません。

猫は体調不良を隠す傾向があるため、夜中の鳴き声や落ち着かない行動が、飼い主が最初に気づく異変になることもあります。

急に夜鳴きが始まった

これまで夜は静かに眠っていた猫が、ある日を境に大きな声で鳴いたり、部屋の中を何度も歩き回ったりするようになった場合は、単なる性格や年齢の変化だと決めつけないことが大切です。

急な夜鳴きは、関節や内臓の痛み、甲状腺機能亢進症、高血圧、腎臓病、尿路の異常、視力の低下など、さまざまな体調変化によって起こることがあり、特に高齢猫では複数の原因が重なっている場合もあります。

鳴き始めた日、鳴く時間帯、歩き方、食事量、排泄回数などを記録し、できれば鳴いている様子を動画に残しておくと、診察時の重要な手がかりになります。

数日続けて様子を見るよりも、急な変化が見られた時点で動物病院へ連絡し、受診の必要性を相談すると、病気の早期発見や猫の負担軽減につながります。

食欲や排泄に変化がある

夜鳴きに加えて、食事を残すようになった、反対に異常なほど食べたがる、水を飲む量が増えた、体重が減ったといった変化がある場合は、消化器や腎臓、甲状腺などの病気が関係している可能性があります。

また、何度もトイレへ入る、排泄時に鳴く、尿が少量しか出ない、トイレ以外で排泄する、便秘や下痢が続くといった症状がある場合も、不快感や痛みによって落ち着かず、夜中に歩き回ることがあります。

特に何度もトイレへ行っているのに尿がほとんど出ていない場合は、尿道閉塞など緊急性の高い状態が疑われるため、すぐに動物病院へ連絡してください。

排泄物の色や量、回数を確認し、可能であれば写真を撮っておくと診察の参考になりますが、猫が苦しそうにしている場合は記録を優先せず、速やかに受診することが重要です。

同じ場所を何度も歩き回る

猫が部屋の中を散策するだけでなく、同じ経路を何度も往復する、壁に向かって歩き続ける、家具の隙間に入って動けなくなるといった行動を見せる場合は、認知機能や神経系の異常が関係している可能性があります。

高齢猫では認知機能の低下によって、慣れた室内でも自分の居場所が分からなくなり、目的なく歩き回ったり、不安から大きな声で鳴いたりすることがあります。

一方で、前庭疾患、高血圧による視力低下、脳や神経の病気、痛みなどでも似た行動が見られるため、歩き回ることだけで認知機能の低下だと判断しないことが大切です。

歩く方向がいつも同じ、足元がふらつく、頭が傾いている、物にぶつかる、呼びかけへの反応が鈍いといった変化が見られる場合は、なるべく早く動物病院で診察を受けてください。

痛そうな鳴き方をする

普段より低くうなるように鳴く、甲高い声を突然上げる、体を動かすたびに鳴く、特定の場所を触ると怒るといった場合は、体のどこかに痛みを抱えている可能性があります。

猫は痛みがあってもじっと耐えていることが多い一方で、横になってもすぐに起きる、背中を丸めた姿勢を続ける、階段や段差を避ける、毛づくろいをしなくなるといった行動の変化として表れることがあります。

痛みが疑われるときは、人間用の鎮痛薬を絶対に与えず、猫を静かな場所で休ませて動物病院へ連絡してください。

口を開けて呼吸している、何度も吐いている、ぐったりして動けない、けいれんしている、尿が出ていないなどの症状がある場合は、夜間や休日でも救急対応の動物病院へ相談する必要があります。

猫が夜中に鳴いてうろうろするのはなぜ?まとめ

猫が夜中に鳴いてうろうろする背景には、昼間の運動不足や空腹、飼い主に遊んでほしいという要求、外猫や物音への警戒、トイレや室温への不満などがあり、子猫では寂しさや新しい環境への不安、高齢猫では感覚や認知機能の低下、病気や痛みが関係する場合もあります。

夜鳴きを落ち着かせるには、猫を叱って鳴きやませようとするのではなく、年齢、鳴く時間、歩き回る場所、食事や排泄の状態を確認し、その猫が何を必要としているのかを見極めることが重要です。

家庭でできる対策としては、日中や就寝前に猫の年齢と体調に合った遊びを取り入れ、一日の適正な食事量を守りながら夕食の時間を調整し、清潔なトイレと新鮮な水、静かで暖かく安心して眠れる寝床を用意することが挙げられます。

窓の外にいる猫や車のライト、夜間の物音に反応している場合は、カーテンや目隠しシートを使って刺激を減らし、高齢猫や視力が低下した猫には弱い足元灯を設置するなど、猫が迷わず安全に移動できる生活環境を整えることも有効です。

体調に問題がなく、食事や遊びだけを求めて鳴いている場合は、鳴いている最中に毎回要求へ応えると習慣化しやすいため、家族で対応を統一し、静かになったタイミングで接することを意識します。

ただし、急に夜鳴きが始まった、食欲や飲水量、排泄、体重に変化がある、同じ場所を何度も歩く、痛そうな声で鳴くといった場合は、早めに動物病院へ相談してください。

特に尿がほとんど出ていない、口を開けて呼吸している、何度も吐く、ぐったりしている、けいれんやふらつきがある場合は緊急性が高い可能性があるため、夜間や休日でも対応できる動物病院へ速やかに連絡することが大切です。

猫の夜鳴きには必ず何らかの理由があるため、鳴き声だけを問題として捉えず、毎日の生活と体調を丁寧に観察しながら、猫が安心して夜を過ごせる環境を整えていきましょう。

この記事のまとめ

  • 猫の夜鳴きには、運動不足や空腹などの理由がある
  • 子猫は寂しさや新しい環境への不安で鳴きやすい
  • 高齢猫では感覚や認知機能の低下、病気にも注意
  • 就寝前の遊びや食事時間の調整が夜鳴き対策に有効
  • 寝床・トイレ・水・室温を快適に整えることが大切
  • 外猫や物音が原因なら、カーテンなどで刺激を軽減
  • 要求鳴きには毎回反応せず、家族で対応を統一!
  • 急な夜鳴きや体調変化があれば早めに動物病院へ

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